和歌劇作品紹介
「古事記うたものがたり~人の世の巻~
」
脚本:菅沼 登
音楽:歌枕 直美
― あらすじ ―
海神の血筋を引くというイワレヒコは、新天地を求めて仲間と共に隼人の国からヤマトを目指して出発した。途中、河内の国でクサカの一族に撃退されたが、イワレヒコの夢による占いの力により、ヤマトの葛城に落ち着くことが出来た。隼人の機織りの伝統を受け継ぐ女王・女鳥王は、クサカの頭領・オオサザキからの求婚を退け、むしろ出雲の王族の血筋を引くハヤブサワケと組んだため、オオサザキに滅ぼされた。
狩りが好きな泊瀬のワカタケは、クサカの一族と手を組み、イワレヒコの血筋を受け継ぐ葛城王家を攻撃した。しかし、生き残った飯豊女王は、行方不明になった跡継ぎ・ヲケを播磨の国で探しだした。
成長したヲケは、歌垣という歌合戦の場で、恋敵であるクサカの一族・シビと対決した。その直後にシビは殺され、残された恋人はシビを悼む歌を歌った。
― 解 説 ―
今から千三百年前に出来た歴史書である古事記は単に権力者の系譜というだけではなく、更に古い時代から語り継いできた和歌と それにまつわる物語を記録しています。古事記の時代は、まるで二十世紀の様に戦いの時代であり、人々は戦いに有利と見れば遠い国から技術や人を輸入していました。しかし、それでも保っていくべき古代からの伝統や知恵があると、古事記の和歌と物語は記しています。
― 公演実績 ―
登録商標について:「和歌劇」は株式会社うたまくらの登録商標です。