歌枕直美 友の会

うたまくら草子

歌枕直美の心から語りたい
vol.9 峯尾 武男

話題のNHK『ラジオ深夜便』の名アナウンサー峯尾武男さんにご登場いただき、ラジオの裏側のお話などをお聞かせいただきました。

■天災にめげず!
 
歌枕直美(以下歌枕)『ラジオ深夜便』では、何度もお取り上げ頂いてありがとうございました。
 
峯尾武男氏(以下敬称略)最初のときは、地震速報でとぎれとぎれになって、その後敗者復活戦で、深夜の生放送にゲストでご出演頂きました。午前1時に音楽の主人公に生でインタビューをし、音楽を聴こうという『特集サウンドオアシス』の第一号が歌枕さんだったんですよ。
 
歌枕:それは知りませんでした。大変光栄です。峯尾さんにお話のリードをして頂いて、あっという間に時間が過ぎました。
 
峯尾:放送の後、たくさんの方々からお問い合わせがありましたね。
 
歌枕:はい、その中にCDのご希望を頂いた北海道の方がいらっしゃいました。その方の奥様がご病気で「音楽ですごく勇気づけられた」とお声を返して頂き、とても嬉しかったです。
 
峯尾:最初に歌枕さんの音楽を聴いたとき、心にズーンとくるものがありました。万葉のうたも、メロディーも、歌声もすばらしい、歌声だけでなく歌い方そのもの全てひっくるめて、僕自身の感性に訴えてくるものがありましたね。だから紹介したいと思いました。
 
歌枕:ありがとうございます。よくぞ無名人をよんで取り上げて下さいました!(笑)
 
峯尾:まぁ極端に言えば、私の好み、私の感性、私のセンス…ってとこですね。(笑)
 
■ギャップを知る
 
歌枕:ラジオのスタジオにお伺いしたとき、アナウンサーの方が、裏方のお仕事もされていて、アットホームな雰囲気で驚きました。
 
峯尾:小人数でやっていますからね。アナウンサーが自分でゲストに依頼し、打ち合わせをし、お話をする。また、外での取材にも出かける。手作りでやっているラジオは自分の言葉でしゃべることができるのが魅力ですね。
 
歌枕:テレビ制作とはまた違ったおもしろさですね。
 
峯尾:そういえば当日の打ち合わせのあと、歌枕さんが出演までの間、気さくにスタッフと雑談されていましたよね。
 
歌枕:三時間の待ち時間、眠くなってはいけないのでよくしゃべりました。(笑)
 
峯尾:放送後、「その感じの良い気さくなおしゃべりをする歌枕さんと、あの美しい声で歌われる、オーラがでているような歌枕さんと結びつかない すごい人ですね。」って、女性スタッフが感心していましたよ。(笑)
 
歌枕:自分ではわからないのですが、よく言われます。(笑)
 
■沈黙の音…
 
峯尾:あと最近感じることなんですが、黙ったときの何にも音が出ていないときの 〈 間 〉のすごさっていうかね。音楽もそうでしょ。
 
歌枕:はい。その音がないところに音を感じる贅沢さ!最高ですね。
 
峯尾:特に放送なんて間を作らずにずーっとしゃべっているでしょ。ラジオでもパートナーがいる場合はやりとりがありますが、『ラジオ深夜便』の場合一人で作っていますから、極端な話しばらくずーっと黙ってようかな?なんて思いますよ。(笑)
 
歌枕:そこまで思える余裕が素晴らしい。どの時期からそのように思えるようになられたのですか?
 
峯尾:この5年ぐらいですね。
 
歌枕:ベテランの峯尾さんですらそうゆうものなのですね。
今日も素敵なお声でのお話をあがとうございました。これからも放送を楽しみにしています。
 
 

峯尾 武男 (みねお たけお)

昭和15年東京生まれ。

昭和39年東京外国語大学英米科卒。

日本放送協会(NHK)の京都・大阪・鹿児島・旭川・秋田等の放送局で勤務。

5年前から『ラジオ深夜便』アンカー。

4月からは第2金曜日の『関西発ラジオ深夜便』を担当。